| 2010年10月2日(土)~ 10月3日(日) | ||||
| 於: 三重大学医学部 (世話役: 佐藤 正之 先生) | ||||
| ■ 講演時間:一般講演25分(発表20分+質疑応答3分+入れ替え2分) | ||||
| ■ ◎印は研究選奨受賞の有資格者を表す。 | ||||
| 10月2日(土) | ||||
| 11:00~12:50 | 理事会 | |||
| 13:00~13:05 | 開会あいさつ、諸連絡 | |||
| セッション1 | 13:05~14:20 | |||
| [1] | 13:05~13:30 | 電子ドラムの叩きやすさに関する一考察 ~表面筋電位と跳ね返り特性に基づいた検証~ | ◎梅原 琢真(龍谷大学 理工学部),小西 夕貴(龍谷大学大学院 理工学研究科),三浦雅展(龍谷大学 理工学部) | 異なるドラム打面に対する演奏動作を腕の表面筋電位を用いて計測し,負荷量の観点からドラムスティック制御と打面の跳ね返り特性の関係を解析している。跳ね返り特性の違いにより,腕の負荷量に差があることが確認されている。 |
| [2] | 13:30~13:55 | のこぎり波的な振幅包絡を持つAM音のRoughness | ◎安井 希子(龍谷大学大学院・理工学研究科),三浦 雅展(龍谷大学 理工学部) | のこぎり波によって振幅変調された音を合成し,それらの音響波形から変動波の特徴量を算出している。その後,算出された特徴量を用いて,合成した音に対する主観的なRoughnessを予測することを試みている。 |
| [3] | 13:55~14:20 | 協調するパートナーとのリズム産出の精度 ~リズム産出パターンの自由度とテンポ同期モデルの交互作用 | ◎野村俊介 (公立はこだて未来大学大学院・システム情報科学研究科), 中田隆行 (公立はこだて未来大学・システム情報科学部) | 拍間隔と周期を修正するパラメータがリズム産出に与える効果について検証した結果,リズム産出パターンの自由度とテンポ同期モデルの交互作用があった。 |
| 14:20~14:30 | 休憩10分 | |||
| セッション2 | 14:30~15:45 | |||
| [4] | 14:30~14:55 | 絶対音高におけるカテゴリ的知覚実験 | 池田佐恵子(名古屋大学大学院・環境学研究科) | 音素の知覚で観察されるカテゴリ的知覚の現象が,絶対音感保有者の絶対音高の知覚にも起きるかどうかを,白鍵音と白鍵音の間,白鍵音と黒鍵音の間を区別して検討した。 |
| [5] | 14:55~15:20 | 個人差モデルSINDSCALとINDCLUSの音楽作品感情価分析への適用 | 辻 光宏(関西大学・総合情報学部) | 音楽作品の感情価に関する分析に対して,個人差による多次元尺度indscalモデルと個人差によるクラスタリングindclusを併用することで,より精度の高い構造を導出することができたので,報告するとともに,3方向のデータ解析の可能性について紹介する。 |
| [6] | 15:20~15:45 | 歌の印象評価に与える詞、旋律、声の影響―重回帰分析による予測― | 星野悦子(上野学園大学・音楽学部) | 歌の感情的性格の知覚には,歌詞,旋律,歌い手の声の各性質がどの程度影響を与えるのであろう か。日本歌曲の聴取から明暗,美的評価,力動・厳しさの3因子を抽出した。そこから負荷量の高い尺度を目的変数とし,歌詞,旋律,声に関する評定値を説明 変数として重回帰分析を行なった。 歌の明暗には旋律の明暗が,美的評価には声のきれいさが, 力動・厳しさには声の力強さと旋法が大きな影響を与えていた。 |
| 15:45~16:00 | 休憩15分 | |||
| スペシャルセッション | 16:00~18:00 | 「医学と音楽の接点」 | ||
| 招待講演 | 弓場 徹 | YUBAメソッド:音痴療法と人工内耳装用者の歌唱改善への応用 | YUBAメソッド゙の医療における有効性を、健聴音痴歌唱児への音楽薬である本メソッドCDを用 いた間接的な矯正と人工内耳装用者への直接指導による歌唱改善の実験を基に考察した。前者は高い確率での矯正が可能だが,後者の場合,本メソッドは即効性 を示すものの継続した改善が困難であった。後者は今後の継続した問題だといえる。 | |
| 招待講演 | 大谷正人 | マーラー交響曲第9番の臨床心理学的検討 | ||
| 特別講演 | 佐藤正之 | 脳内機構からみた音楽療法 | 音楽認知の脳内機構について、positron emission tomography(PET)による脳賦活化実験と,失音楽症例の検討をもとに考察した。音楽家と素人の脳内機序の差異は,単純な左右半球差ではなく,関与する脳部位の違いと思われた。側頭葉前部は和音の認知に関係していることが示唆された。 | |
| 19:00~21:00(予定) | 懇親会 | 「Bar ALICA」津駅前ホテルサンルート1階 | ||
| 10月 3日(日) | ||||
| セッション3 | 9:00~10:40 | |||
| [7] | 9:00~9:25 | ハイパーソニック・エフェクト応用による音響療法の展望 | 仁科エミ(放送大学/総合研究大学院大学),八木玲子、河合徳枝(国際科学振興財団),森本雅子,本田 学(国立精神・神経医療研究センター),大橋 力(国際科学振興財団) | 知覚限界をこえる高周波を豊かに含む音は,環境適応,生体防御,美と快の感覚などを一括して制御する基幹脳ネットワークの血流を増大させることを私たちは見出した。この効果を応用した<音響療法>について,基本構想と展望を論じる。 |
| [8] | 9:25~9:50 | ハイパーソニック・エフェクト応用による音響療法の予備的検討 | 八木玲子(国際科学振興財団),仁科エミ(放送大学/総合研究大学院大学),河合徳枝(国際科学振興財団),森本雅子,上野 修,本田 学(国立精神・神経医療研究センター)、大橋 力(国際科学振興財団) | 私たちは,知覚限界をこえる超高周波による基幹脳活性化効果を応用して心身の状態の改善をはかる<音響療法>について、予備的実践的検討を行っている。これまでに行った試みとその結果について報告する。 |
| [9] | 9:50~10:15 | 聴覚誘発脳磁界反応による和音列聴取時の進行感・期待感の推定 | ◎江村伯夫,中川誠司(独立行政法人産業技術総合研究所) | 和音の進行感・期待感は,次の和音が「協和」であるか「不協和」であるかを判断するときの反応時 間に反映されることが知られている。本研究では,種々のヴォイシングが和音の進行感・期待感に与える影響の調査を目的として,協和・不協和判断課題を遂行 中の反応時間と聴覚誘発反応磁界を測定した. |
| [10] | 10:15~10:40 | 音楽の情動表現と聴取者の情動反応の評定に関わる神経基盤 | ◎田部井賢一(日本大学・大学院総合科学研究科), 野瀬出(日本獣医生命科学大学・比較発達心理学教室), 臼井信男(日本大学・大学院総合科学研究科), 泰羅雅登(東京医科歯科大学・大学院医歯学総合研究科) | 本研究では、脳機能イメージングを用いて、音楽の情動表現と,聴取者が喚起した情動反応の評定を実施中の脳活動を測定し、それぞれの評定に関与する脳活動領域について比較検討を行った。 |
| 10:40~10:55 | 休憩15分 | |||
| セッション4 | 10:55~11:45 | |||
| [11] | 10:55~11:20 | 公共ホールに関する社会的認知について~社会調査の結果から~ | 羽藤 律(桐朋学園芸術短期大学) | オープニングから5年が経過した文化施設について社会調査を行った。調査においては,質問紙法を用い,無作為抽出した市民1000名を対象とした。333名の有効回答について,認知率,来館率,事業への要望,生活の質,今後の事業の希望,要望について分析を行った。 |
| [12] | 11:20~11:45 | ピアノ打鍵の同音反復学習 ―非熟達者の鍵盤楽器練習用補助器具活用について― | 高瀬瑛子,星合智美,脇田裕久,八木規夫,松本金矢(三重大学・教育学部),森下修次(新潟大学・教育学部) | 同音反復学習を目的に,鍵盤楽器練習用補助器具を非熟達者に活用した場合の利点を調査するため, 被験者6名による実験を行った。MIDIデータ,筋電図と動作分析の個々の結果から指導前と指導後で、殆どの被験者にある程度,改善がみられた。また補助 器具を使用した被験者の方が,より改善されていた。 |